品種改良もしている

企業が取り組む農業ソリューションは、農業に必要な情報を管理し、それを農家に発信するだけではありません。生産する農作物の品種改良にも企業が力を入れています。この農作物の品種改良には多くの企業が取り組み、生産者が育てやすく、味が良い農産物を作るために品種改良をしています。この品種改良は、生産者だけでなく消費者にも大きなメリットがあります。

害虫や病原体にも強い品種改良ができれば、農作物を生産するうえで欠かせなかった農薬の量も減らすことができます。また、いくら害虫や病原体に強くても、美味しくないのであれば消費者は購入をしてくれません。そのため、この品種改良では味も大きなポイントとなります。育てやすく、味も良い品種改良をすることで、生産者にも消費者にも嬉しい効果があります。

今までは、突然変異などによってたまたま強い品種ができれば、その品種を増殖するというやり方でしたが、今ではこの品種改良も科学的に行うことができます。豊富な資金や有能な人材のいる大手企業がこのような分野に参入することで、様々な品種の農作物を作り出すことができます。企業が取り組む農業ソリューションによって、今までの農業も大きく変わっていくことでしょう。

企業の取り組みとは

最近では季節を問わず様々な野菜がスーパーなどに並んでいます。これは今の流通システムが大きくかかわっています。様々な地域で栽培された野菜が新鮮な状態で全国に運ばれ、消費者のもとへと届けられるシステムが構築されているからこそ、消費者はいつでも好きな野菜を購入することができます。

また、ビニールハウスなど温度管理がされた環境で農産物を生産することで、以前では暖かい季節しか生産できなかった野菜でも冬に収穫することができます。しかし、これらを可能にするためには、流通システムを構築したり、24時間の温度管理、安全な農産物を作るためには農薬の散布回数などもしっかりと管理する必要があります。企業が取り組む農業ソリューションでは、市場の調査や流通システムの構築、遠隔でハウス内の温度や湿度の管理、灌水や炭酸ガスの濃度などの制御も行います。もし、温度管理などで異常が発生すればメールなどで生産者に知らせます。

この管理を企業がしてくれることで、農家の負担も大きく軽減させることができ、安全で環境にも優しい農業が実現できます。また、企業では市況情報なども調べ、生産者に提供することで、どのような生産が求められているかを農家の人もいち早く把握することができます。このように、農家から様々な情報を企業が受け取り、それを分析や解析、予測して農家に提供することで、効率よく、安定して農産物ができる環境が可能となります。

企業の農業ソリューション

数十年後には食糧需要が今の2倍にもなると言われ、農業でも安定した生産が求められています。しかし、日本ではこの農業に従事する農家の高齢化が懸念されていますし、農産物はただ苗を植えれば効率よく生産できるというものでもありません。冷夏ともなれば農作物には大きな影響を与え、収穫量も大きく減少します。また、日本の温暖多雨の気候によって、雑草や害虫、病原体の管理も難しいとされています。日本と比べ降水量が少なく気温が低いEU諸国であれば、比較的雑草や害虫、病原体の活動が弱く、無農薬での栽培もしやすいです。しかし、温暖多雨の環境では、雑草や害虫などの活動も強く、どうしても農薬に頼らざる得ないケースも発生します。

安全な農産物を提供するためには、この農薬も減らす必要があります。また、農作物では温室効果ガスの排出量も問題視されています。温室効果ガスの排出量は発電が25%と大きな割合を示しているのですが、工業では21%、農林業では24%も占めています。このように、農業では様々な問題を抱えているのが現状です。

これらの問題を生産者である農家だけで解決するのは難しいです。そこで、企業による分析や解析、予測によってこの問題を解消しようというのが企業が取り組む農業ソリューションです。企業が提供する情報によって、今の農業よりもさらに生産しやすく、環境問題も解消できる取り組みがされています。ここでは、企業が取り組んでいる農業ソリューションについて紹介します。